玄関や階段、浴室の床など、足元の状態が気になる場所に使われる「すべり止めテープ」。
市販品は手に取りやすく、工夫次第で日常の移動や作業がしやすくなります。
この記事では、すべり止めテープの選び方や使い方、設置時の工夫、使う場所ごとのポイントなどをわかりやすくご紹介します。
初めて使う方にもわかるよう、丁寧に解説しています。
すべり止めテープとは?まずは基本を確認
すべり止めテープを適切に使うためには、その役割や特徴を理解しておくことが大切です。
どのような場所で使われ、どんな種類があるのかを確認してみましょう。
どのような場面で使われている?
すべり止めテープは、家庭内の階段、玄関、浴室、キッチン周辺だけでなく、倉庫や作業現場など、すべりやすさを避けたいあらゆる場所で使用されています。
また、高低差のある場所や出入り口など、人がよく通る箇所に貼られることが多いのも特徴です。
テープの素材と形状の違い
すべり止めテープには、表面にザラつきがあるタイプや、やわらかく目立ちにくいタイプなど、使用する場所に応じて選べるよう様々な素材があります。
たとえば、樹脂加工されたタイプ、布素材を使ったタイプなどがあり、形状としてはカット済み・ロールタイプ・透明タイプなどがあります。
すべり止めシートとの違いとは?
すべり止めシートは、敷くだけで設置できるタイプが多く、主にラグやマットの下に使用されます。
一方、すべり止めテープは粘着面でしっかり貼る仕様になっており、床面に固定する用途に適しています。
場所や目的に応じて、どちらを使うか選ぶとよいでしょう。
貼り付け前に準備しておきたいこと

作業前に確認しておきたい、すべり止めテープのロールタイプとカットタイプ。
すべり止めテープをきれいに、長く使えるようにするには、貼る前の準備が大切です。
下地の処理や道具の準備を丁寧に行うことで、テープの効果を活かしやすくなります。
道具をそろえる(ハサミ・定規・掃除用品など)
すべり止めテープの設置には、ハサミ、カッター、定規などがあると作業がはかどります。
また、表面の汚れや油分を落とすための布やアルコールシートも準備しましょう。
しっかりと貼りたい位置を決められるよう、マスキングテープで目印を付けておくのもひとつの方法です。
貼る場所の表面をきれいに整える
ホコリや油分、水分が残ったままテープを貼ると、粘着力が弱くなるもとになります。
貼り付ける前に、表面を乾いた布で拭き、必要に応じて脱脂しておきます。
乾いた状態を確認してから作業を始めましょう。
貼りやすくするためのちょっとした工夫
まっすぐ貼るには、あらかじめ目印をつけておくとスムーズです。
また、裏紙をすべてはがしてしまわずに、少しずつはがしながら貼っていくと、ずれにくく仕上がります。
角の部分は丸くカットしておくと、はがれにくくなります。
場所別に考える選び方と使い方のコツ
使用する場所によって求められる性能は異なります。
適切なテープを選び、それぞれの環境に合わせて活用することで、安心して使える状態を維持しやすくなります。
屋外(玄関・外階段など)での工夫
屋外で使う場合は、水や日差しに強い素材のテープを選びましょう。
濡れても使える加工がされている製品であれば、雨の日にも使いやすいです。
デコボコの少ない場所に貼り、端からはがれにくくなるように押し付けながら作業します。
室内(廊下・フローリング)の使い方
室内では床材に合ったタイプを選ぶのがポイントです。
たとえば、フローリングなどの木材に貼る場合は、粘着力が強すぎないテープや、剥がしたあとに跡が残りにくいものを選ぶと扱いやすくなります。
色も床になじむものを選ぶと目立ちにくくなります。
浴室や洗面所などの水まわり
水がかかりやすい場所では、吸着タイプや水に強いテープが扱いやすいです。
水がかかっても滑りにくい表面加工がされている製品を選びましょう。
貼るときは表面をしっかり乾かし、なるべく平らな場所に設置することが大切です。
100円ショップのすべり止めテープを試してみる
すべり止めテープは、ホームセンターだけでなく、100円ショップでも入手できます。
種類も豊富で、場所に応じて選びやすいのがポイントです。
種類やサイズのバリエーション
100円ショップでは、カット済みで短めのテープや、長さを自由に調整できるロールタイプ、色や素材が異なる複数の選択肢があります。
小さなスペースに貼るための透明タイプなどもあり、使い道に合わせて選べます。
使用感や貼りやすさはどうか
製品によって粘着力や厚みが異なるため、貼りやすさには多少の差があります。
粘着面が強めのものはしっかり貼れる反面、剥がす際に床材を傷めないよう心がけましょう。
貼る前に目立たない場所でテストするのもひとつの方法です。
選ぶときの確認ポイント
すべり止め効果を発揮するために、表面の質感や厚さにも注目しましょう。
滑り止め効果が強いものは表面がザラついており、グリップ力を高めています。
また、テープ自体の柔軟性が高いと、角やカーブにもフィットさせやすくなります。
身近な場所で活かせる!すべり止めテープの使い方の工夫
すべり止めテープは、転倒防止だけでなく、日常のさまざまなシーンで活用できます。
工夫しながら取り入れることで、暮らしをより過ごしやすいものにしてくれます。
階段や段差の目印として使う

階段に貼ることで、足元のズレを防ぎながら段差を視覚的にもわかりやすくできます。
段差の存在を明確にすることで、つまずきを防ぎやすくなります。
暗い場所では明るい色を選んだり、光を反射する素材のものを使うと、視認性を高めることができます。
家具のすべり防止に貼る
イスやテーブルの脚に貼ると、移動時のぐらつきや床のキズを防ぎやすくなります。
また、子ども用の家具や軽い収納ボックスなどに貼ると、置いたまま動きにくくなり、より扱いやすくなります。
引き出し・収納棚の中でも応用できる
棚や引き出しの底に貼ることで、物が動きにくくなります。
文具や調味料など、細かい物がズレにくくなり、整理整頓がしやすくなります。
収納の中を整えたいときにも役立つ方法です。
貼った後も長く活かすためにできること
すべり止めテープは一度貼れば終わりではなく、長期間使い続けるためのちょっとした手入れや見直しが大切です。
表面の汚れをこまめに拭き取る
時間が経つと、ホコリや汚れが表面に付着し、すべり止め効果が弱まることがあります。
乾いた布や掃除機などを使って、定期的に表面を清掃しましょう。
水拭きができるタイプであれば、汚れが目立ってきたときに軽くふき取るだけでも変わります。
はがれ始めたときの対処法
端がめくれてきたり浮いてきた場合は、粘着力が落ちてきているサインです。
一部だけ貼り直すか、新しいテープに交換することも考えるといいですね。
貼り直す際は、古いテープの粘着剤をしっかり除去してから新しく貼りましょう。
貼り替えの目安とタイミング
使用頻度の高い場所では、すべり止めテープの力が徐々に落ちてくることがあります。
定期的に状態を確認し、目立った摩耗やはがれが見られたら貼り替え時期です。
季節の変わり目や掃除のタイミングにチェックすると、貼り替えのきっかけにもなります。
まとめ
すべり止めテープは、さまざまな場所で取り入れやすく、日々の動作をよりスムーズにする助けになります。
選び方や使い方を工夫することで、家庭内の移動や作業がしやすくなり、環境づくりにもつながります。
場所や用途に合わせて適したものを選び、暮らしに合った方法で取り入れてみてはいかがでしょうか。