最近、見た目の美しさと機能性の高さから人気が高まっているホーロー鍋。
揚げ物用の鍋としても注目されていますが、実は扱い方に少しコツがいります。
この記事では、ホーロー鍋で揚げ物をするときに押さえておきたい注意点や、安全に美味しく仕上げるためのポイントを詳しく解説していきます。
ホーロー鍋の基本特性を理解しよう
ホーロー鍋とは、鉄やアルミなどの金属の本体に、ガラス質の釉薬を焼き付けてコーティングした鍋のこと。
耐酸性・耐食性に優れ、表面がガラス質なので匂い移りや色移りが少なく、お手入れもしやすいのが特長です。
ホーロー鍋の長所と短所
- メリット:耐久性が高く、サビにくい。表面が滑らかで汚れが落ちやすい。においや味移りが少ない。
- デメリット:急激な温度変化や衝撃に弱く、コーティングが割れるとダメージを受けやすい。
このガラス質の特性から、取り扱いには一定の注意が必要なのです。
また、ホーローは見た目の美しさから贈り物や来客用の調理器具としても人気がありますが、実用面では「丁寧な使い方」が求められる道具とも言えます。
揚げ物に使う際の注意点とポイント
ホーロー鍋は揚げ物にも使えますが、通常の鍋とは違う点を意識して使うことが大切です。
以下のポイントを押さえて、揚げ物を楽しみましょう。
1. 空焚きは厳禁
ホーロー鍋は空焚きが特に苦手で、空の状態で加熱するとガラス質がひび割れたり、最悪の場合コーティングが剥がれてしまいます。
油を入れる前に加熱しないよう注意し、油を入れた状態から中火でゆっくり温めるのが基本です。
2. 急激な温度変化は避ける
加熱直後に冷水を入れたり、冷凍の食材をそのまま投入すると、温度差によってひびが入る可能性があります。
冷凍食品はあらかじめ自然解凍しておく、または少しずつ投入するなど工夫しましょう。
3. 火加減は中火までに
高温で急加熱すると、鍋底と側面の温度差が大きくなり、局所的な膨張でガラス質が破損することも。
揚げ物をする際は、中火を目安にじっくり加熱するのが鉄則です。
4. 温度計の使用で安心調理
ホーロー鍋は熱伝導が緩やかな分、温度管理が難しい一面も。
温度計を使えば、170℃前後といった揚げ物に最適な温度を正確に測れます。
再加熱や火加減の微調整にも便利なので、1本持っておくと重宝します。
また、ホーロー鍋は熱の伝わり方が緩やかである反面、火の通り方にムラが出にくいという特性もあり、じっくり火を通したい天ぷらや唐揚げなどには特に向いています。
5. 金属製器具との接触に注意
金属製のトングや揚げ網などを使う際には、力を入れて擦らないようにしましょう。
傷がつくとそこからサビや剥がれが進行するため、シリコン製や木製のトングに切り替えるのが理想です。
特に底面や縁部分は見落としがちなので、優しく取り扱うようにしましょう。
ホーロー鍋で揚げ物をするメリットとは?

ホーロー鍋は油の温度が安定しやすく、揚げ物にもぴったり。
扱いに気をつければ、ホーロー鍋は揚げ物にも向いている調理器具です。
では、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
美しさと使い勝手を兼ね備えている
表面がガラス質なので、油の匂いや汚れがつきにくく、洗い上がりも清潔感があります。
そのまま食卓に出しても映えるデザイン性も魅力の一つです。
私はデザインで決めて買いました。
また、カラーや形状も豊富で、自分の好みに合わせて選べる楽しさもホーロー鍋ならではです。
保温性が高く、温度が安定
鍋の厚みがあるため、一度熱が入ると保温性が高く、揚げ油の温度が安定しやすくなります。
結果として、カラッと揚がりやすく、食材の中心までしっかり火が通りやすいです。
油の使用量が少ない場合でも、温度ムラを抑えながら揚げられる点は他の鍋にはない大きな利点です。
我が家も揚げ物はホーロー鍋一択です!
天ぷらの時に、少ない油でもとてもカラッと揚がって、いつもより美味しくなりました。
ここからホーロー鍋は手放せなくなっています。
少量調理に向いている
一人暮らしや少人数家庭では、必要な量だけ揚げられるコンパクトサイズのホーロー鍋が非常に便利です。
揚げすぎや無駄も防げ、油の節約にもなります。
また、揚げた後の保存や再加熱にも対応しやすい構造のため、調理後の手間も少なくなります。
キッチン用品選びについては、片手鍋のサイズ選び方も参考にどうぞ。
IH調理器でも使えるの?
ホーロー鍋は基本的にIH対応のものが多いですが、すべてが対応しているわけではありません。
鍋底に「IH対応」の表記があるかを必ず確認しましょう。
IHでは特に急加熱に注意し、じっくり加熱することが重要です。
また、IHの加熱面と鍋底がしっかり接していないと加熱ムラが起こるため、底が平らなタイプを選ぶことをおすすめします。
長持ちさせるためのお手入れ方法

使い終わったらすぐにお手入れ。優しく拭くだけでも長持ちにつながります。
ホーロー鍋を長く愛用するには、調理後のお手入れも欠かせません。
基本の洗い方
- 鍋が完全に冷めてから洗う
- 中性洗剤と柔らかいスポンジで洗う
- 金属タワシやクレンザーの使用は避ける
焦げ付きがあるときの対処法
- お湯を入れて小さじ1〜2の重曹を加える
- そのまま加熱して沸騰させる
- 火を止めて数時間放置し、柔らかくなった汚れをスポンジで落とす
この方法は焦げ落としに効果的ですが、あくまでコーティングを傷つけないように注意しましょう。
日常的なお手入れでは、使用後すぐの空拭きや、油分が気になる場合は重曹ペーストでの優しい洗浄も効果的です。
まとめ
ホーロー鍋は、美しいデザインと優れた機能性を持つ調理器具。
揚げ物に使う際は、温度管理や取り扱いに少し気を配る必要がありますが、それさえ守れば、日々の調理に大活躍してくれます。
揚げ物初心者の方でも、注意点を押さえておけば失敗を防げます。
お気に入りのホーロー鍋をうまく使いこなして、美味しい揚げ物ライフを楽しんでみてくださいね。
また、調味料の分量が気になる方は「大さじ1のグラム数一覧」も参考にすると、さらに快適な料理時間が過ごせますよ。